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改正安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」の具体的な運用方法を定めた省令、告示、指針が公表されました

2015.04.16

厚生労働省は、改正安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」の具体的な運用方法を定めた省令、告示、指針を公表しました。
「省令」では、ストレスチェックの実施頻度、検査すべき3つの領域、ストレスチェックの実施者となれる者、結果の記録の作成・保存方法、一定規模の集団ごとの集計・分析、ストレスチェック結果に基づく医師による面接指導の実施方法、労働基準監督署への実施状況に関する定期報告などについて定め、「告示」では、ストレスチェックの実施者となれる者のうち、看護師、精神保健衛生士が修了すべき厚生労働大臣が定める研修の科目、時間を定め、「指針」では、衛生委員会の役割、ストレスチェックに用いる調査票、高ストレス者の選定方法、結果の通知方法と通知後の対応、面接指導結果に基づく就業上の措置に関する留意事項、集団ごとの集計・分析結果の活用方法、労働者に対する不利益取扱いの防止、労働者の健康情報の保護などについて定めています。

省令及び指針の内容に関するポイントは以下のとおりです。

Ⅰ.省令の内容に関するポイント
 1.検査の実施などに係る整備
  ・事業者は、常時使用する労働者に対して、1 職場におけるストレスの原因に関する項目、2 ストレスによ          る心身の自覚症状に関する項目、3 職場における他の労働者による支援に関する項目について、毎年1回定          期的に検査を行わなければならない。
  ・検査の実施者は、医師または保健師のほか、厚生労働大臣が定める一定の研修を修了した看護師又は精神保健          衛生士とする。ただし、検査を受ける労働者について、解雇など直接的な人事権を持つ監督者は、検査の実施          の事務に従事してはならない。
   ・事業者は、労働者の同意を得て、検査の結果を把握した場合、この結果の記録を作成し、5年間保存しなけ          ればならない。それ以外の場合は、事業者は、検査を行った実施者による検査結果の記録の作成、検査の実施          の事務に従事した者によるこの記録の保存が適切に行われるよう、必要な措置を講じなければならない。
   ・検査結果は、検査の実施者から、遅滞なく労働者に通知しなければならない。
   ・検査の実施者が、検査結果を事業者に提供することについて、労働者から同意を取得する場合は、書面また          は電磁的記録によるものでなければならない。
 2.検査結果の集団ごとの分析などに係る整備
         事業者は、実施者に、検査の結果を一定規模の集団ごとに集計させ、その結果について分析させるよう努める          とともに、この分析結果を勘案し、必要と認められる場合は、その手段の労働者の実情を考慮して、この集団          の労働者の心理的な負担を軽減するため、適切な措置を講じなければならない。
 3.検査結果に基づく面接指導の実施などに係る整備
  ・検査結果に基づく面接指導の対象となる労働者の要件は、「検査の結果、ストレスの程度が高い者」で、「検          査を行った実施者が面接指導の実施が必要と認めた場合」とする。
  ・労働者が検査結果の通知を受けた後、面接指導の申し出を遅滞なく行うとともに、事業者は、労働者から申し          出があった場合は、遅滞なく面接指導を実施しなければならない。また、面接指導の実施者は、面接指導の対          象となる要件に該当する労働者に対して、面接指導の申し出を行うよう勧奨することができる。
  ・事業者は、面接指導の結果の記録を作成し、これを5年間保存しなければならない。
  ・面接指導の結果に基づく医師からの意見聴取は、面接指導が行われた後、遅滞なく行わなければならない。
 4.その他の留意事項
         常時50人以上の労働者を使用する事業者は、検査、面接指導の実施状況などについて、毎年1回定期的に、          所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

Ⅱ.指針の内容に関するポイント
 1.ストレスチェック制度の基本的な考え方
   この制度は、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止(一次予防)が目的で、事業場におけるメンタルヘルス          ケアの総合的な取組の中に位置づけることが望ましい。
 2.衛生委員会などにおける調査・審議
   ストレスチェック制度の実施に当たっては、その実施体制・実施方法、不利益取扱いの防止などの事項を、衛          生委員会などで調査・審議し、その結果を踏まえて規程を定めなければならない。
 3.ストレスチェックの実施方法など
  ・ストレスチェックに用いる調査票は、事業者の判断により選択することができるが、「職業性ストレス簡易調          査票」を用いることが望ましい。
  ・心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目の評価点数の合計が高い者などを高ストレス者として選定し          なければならない。
  ・医師による面接指導が必要とされた者に対して、実施者が申し出の勧奨を行うとともに、結果の通知を受けた          労働者が相談しやすい環境を作るため、保健師、看護師または心理職が相談対応を行う体制を整備することが          望ましい。
 4.面接指導の実施方法など
   面接指導の結果に基づく就業上の措置を決定する場合には、その労働者の了解が得られるよう努めるととも          に、不利益取扱いにならないよう留意しなければならない。
 5.集団ごとの集計・分析の実施方法など
   分析結果に基づく措置は、管理監督者による日常の職場管理、労働者の意見聴取、産業医などの職場巡視など          で得られた情報も勘案し、勤務形態または職場組織の見直しなどの観点から講ずることが望ましい。
 6.労働者に対する不利益な取扱いに禁止
  ・ストレスチェックを受けないこと、結果の提供に同意しないこと、または面接指導の申し出を行わないことを          理由とした不利益取扱いを行ってはならない。
  ・医師の意見を勘案し、必要と認められる範囲内となっていないものなど、法令上求められる要件を満たさない          不利益な取扱いを行ってはならない。
  ・面接指導の結果を理由とした、解雇などの不利益な取扱いを行ってはならない。
 7.労働者の健康情報の保護
  ・ストレスチェックの実施前または実施時に、事業者への結果提供に関する労働者の同意を取得してはならない          こととし、結果通知後に個別に同意を取得しなければならない。
  ・集団ごとの集計・分析の単位が10人を下回る場合には、全ての労働者の同意を取得しない限り、事業者に結果          を提供してはならない。
 8.その他の留意事項
  ・この制度においては、産業医が中心的役割を担うことが望ましい。
  ・ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析は、派遣先事業者が、派遣労働者も含めて実施することが望ま          しい。

このストレスチェック制度は、平成27年12月1日に施行されます。


 詳細につきましてはこちらの頁をご参照ください

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